限られた時間で大量のテキストを読むとなると、速読術を身につけたいと思う方が多いのではないでしょうか。読者をする際にテクニックは大事です。一秒で読める文字数を増やすこと、一度で数行まとめて読む訓練をしている人もいます。このような技術も重要ですが、問題は速読でどれだけの理解を得られるかです。私が実際に留学中にしていたリーディング・テクニック2つを紹介します。スキミングとスキャニングです。
スキミングは速読術の一つで、文章の構造を理解し、各セクションにどのような情報があるかを把握することができます。効率的にスキミングするためには、知らない単語が出てきたら軽くメモを取って、読み進めます。この段階では、メインアイデアと全体像を理解することが目的なので、知らない単語が出てきたら少しだけスピードを落とし、文脈から意味を推測し、そしてまたスピードを上げる!という流れで、リズムを崩さないようにしましょう(繰り返し出てくる単語で文脈から推測もできないようでしたら辞書の出番です!)。そして、最初と最後の文には、通常、段落の主要なアイデアや最も重要な要素が含まれています。時間がなければ、これらの文章だけを読みましょう。もちろん、中盤の部分に目を通すと、裏付けとなるアイデアや例が含まれているため、何が議論されているのかわかるようになります。
次にスキャニングをします。全体像を把握し、各セクションでどのような情報が得られるかを知った後、スキャニングのテクニックを使って、特定の情報(質問に対する答え)を見つけることができます。これは、質問と本文の中の名前、日付、数字、正確な単語、同義語などを照らし合わせることで行うことができます。辞書を引くときをイメージしてみてください。「ZOO」という単語を調べようと思ったら「A」から始まる単語から全部よむことはありません。ZOOは「Z」のパーツのZo-から始まる単語を最初からチェックするのが最も効率的です。目的が明確でスキミングで大体このあたりに求めている情報がありそうだと目星をつけたら、効率よく読書することができます。
嬉しいニュースは、練習すれば読むスピードが早くなることです。重要なのは、どれだけ速く単語を識別できるかということで、このプロセスは、その単語がより身近なものであればあるほど速くなります。だから、たくさん読めば読むほど、速くなるのです。例えば、同じテーマの本を3冊読むとします。1冊目は時間がかかります、2冊目、3冊目となると馴染みのある言葉も増え、背景・文脈もなんとなくわかるようになり、読むスピードが倍増します。もちろん速さが全てではないです。中身がさっぱりわからないまま、読んでも意味がないですし、ゆっくり深く読んだ方がいい場面もあります。目的に応じて臨機応変にリーディングを楽しめたらいいですね。
ちなみに、この2つのテクニックは英語試験のリーディング分野にも効果的です。IELTSのリーディングは量も多く、時間が足りなくなってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。IELTSは英国留学を考えている方は避けてはとおれない関門ですよね。Reading分野は必要な情報を限られた時間で見つけ出すこと、同時に全体の内容も把握することを要する試験です。大学院留学のリーディングに応用できるので、留学準備だと思って本気で頑張るとあとで楽になります。もちろん、試験当日の体調や問題との相性で評価は変わると思いますが、どの問題でも安定して「7.5」を取得できるレベルまで頑張って留学することを目指してみてください。
