イギリスと言えば、パブですよね!各地域には、それぞれの個性、歴史、魅力を持ったパブがあり、パブ巡りは地元の人々にとっても観光客にとっても大人気です。オックスフォードにある多くのパブは数世紀にわたって営業しており、その歴史や文化を間近に感じられるのが魅力です。一歩足を踏み入れれば、タイムスリップした気分になりますよ。木製の内装や暖炉、アンティークな家具など、パブ独特の雰囲気がなんとも言えません。パブは地元の人々や観光客が集まる社交の場としても機能しています。学生同士であとでパブ集合ね!とよく言っていました。


イギリスはビールの種類が豊富で、パブはビール文化の中心。伝統的なエールやスタウトなど、多種多様なビールが提供されています。でも、お酒が飲めない人も心配ありません!私はアルコールが苦手なのですが、ソフトドリンクも充実しているので、十分楽しめますよ。もちろん料理も充実しています!伝統的なパブフードやフィッシュ&チップス、パイ、サンドイッチなど、厨房で作られる新鮮で美味しい英国パブ料理を堪能することができます。
フィッシュ&チップス(Fish and Chips): タラ等に衣をつけて揚げ、厚切りのチップス(フライドポテト)とタルタルソースを添えたイギリスの伝統料理。
シェパーズパイ(Shepherd’s Pie) :ラムやビーフのひき肉に野菜を混ぜ、マッシュポテトをのせて、きつね色になるまで焼いたイギリスの伝統料理。
私が初めて訪れたオックスフォードのパブはThe Turf Tavernです。1381年創業以来、学生や観光客に人気があり、歴史的な内装がよく保存されていることで有名で、壁には古い写真や思い出の品が飾られています。このパブは溜息橋(Bridge of Sighs)の横のとてもせまーい隠し通路に入り、突き当りの古い建物の中庭に位置しています。秘密基地のようで見つけづらいことで有名です。英国の文豪オスカー・ワイルド、J.R.R.トールキン、C.S.ルイスなど、著名人のお気に入りスポットだったとも言われています。元英国首相マーガレット・サッチャー、デヴィッド・キャメロン、映画スター・エマ・ワトソンなども常連客として有名です。ハリーポッターの映画スタッフも、撮影の合間によく訪れていたみたいですよ♫ちなみにですが、ここの年齢確認は非常に厳しいので、若く見られてしまうという方は、身分証明書を持参することをお忘れなく!


最後に…The Turf には幽霊目撃情報もあります。イングランド内戦で恋人が帰らぬ人となったとき、現在のパブがある堀に恋人を待っていた女性が身を投じたようです。時折、ガラスを割ってその存在をアピールしていると言われています。オックスフォードは幽霊話のない場所を探す方が難しいと言われるほど、心霊スポットだらけの街です。ハリーポッターの幽霊たちとワイワイ楽しむといった感覚ですね。歴史と伝統に彩られたユニークで本格的なパブ体験をしたい人々に人気のスポットとなっています。

もうひとつ、お気に入りのパブを紹介します。1242年からの歴史を持つ ザ・ベア(THE BEAR)は、オックスフォードで最も古いパブの一つです。通りから見ると、普通の居心地の良いパブに見えますが、一歩中に入ると、世界中から集められた4,500本以上のネクタイが収蔵されています。1957年に、このパブの家主がケースに保管されていた11本の軍用ネクタイ・コレクションから始まりました。このネクタイは、第一次世界大戦中のもので、最も古いものだと言われています。長年にわたり、ザ・ベアを訪れる地元の人々や観光客が、ビール1パイントと引き換えにネクタイを寄贈したことにより、どんどん増えていったのです。あまりにも増え続けたので、途中からネクタイの最後尾だけを切り取るようになり、贈り主が残りを持ち帰っても使えるようにするという伝統に変わりました。現天皇陛下が皇太子殿下のとき、オックスフォードご留学の際に、訪れたパブでもあります。