大学院のコースが始まりました。MSc in Global Governance and Diplomacy (GGD)は、期間9ヶ月の修士課程です。短期勝負で、筆記試験と修士論文を同時に執筆するという、かなりハードなコースで知られています。志願者数は約500名のうち、受入枠は25名(2023年)と人気のあるコース。外交、国際機関、NGO、地域機構に関連するキャリアを目指している方にピッタリです。GGDの卒業生は、国連や世界食糧計画(WFP)などの国際機関、外交官、政府機関、オックスファム(Oxfam) などのNGO、また幅広い分野の民間企業で活躍しています。
〜カリキュラム〜
基礎コース:グローバル・ガバナンスと外交の基本的な政策課題(2時間✕16回)
選択科目(専門):安全保障、外交、人権etc.(2時間✕8回)
研究手法(必修):社会科学における質的・量的研究方法
学位論文:指導教官のもとで論文を執筆
オリエンテーション会場は普段授業が行われるDepartment で実施されました。コースは全員で25名ほどで、アジア系は私を含めて2名のみ(日本人1名)でした。多国籍で知られている大学院コースですが、GGDは、英語を母語とする学生が半分、その他の学生はヨーロッパ出身が多かったです。他の修士コースでは、ほぼ全員アジア出身であったり、ノン・ネイティブというようなコースもありますので、学生の構成比はコース選びで注意したほうがよいポイントです。
厳しいコースで鬱になってしまう学生もいるとのことで、げっ!となっておりましたが、不安なのは自分だけではなく、みんな同じです。特に膨大なリーディング・リストをこなせるのか、不安と多くの学生が言っていました。ちなみに、1科目のリーディング・リストは、通常5~7本の論文、1週間あたり100~150ページ程度です。1週間に4科目あるので、週400〜500ページ+αの読書量をこなす必要があります。ただ、ご安心を。チューター(Tutor)が各学生についてくれるので、学業や私生活で悩んだときは、 チューターにすぐに相談できるようなシステムになっています。それでもコースが始まって中盤くらいになると教室で泣いている学生もいました。。それほど、追い詰められてしまうのも、珍しい話ではありません。まさに学問のスポーツです。
オリエンテーションでは自己紹介をしたり、授業の説明を聞いたりと楽しい雰囲気でした。いつもビスケットとリンゴが玄関ホールに常備されているのは嬉しい限りです。
第6話は、リーディング・リストのこなし方についてお話します。